全経上級の転職市場での評価ってどうなの?
日商簿記1級だけ受験すればいいのかな?
こんな疑問に全経上級合格者の筆者がお答えします。
全経上級は超マイナー資格なので情報が少ないですよね?
筆者も受験時代は困りましたw
この記事では全経上級を取得すべき方、そうでない方を状況別に解説します!
この記事でわかること
- 全経上級は自分にとって必要か不必要か
- 全経上級の転職市場での評価
- 全経上級の難易度
- 日商簿記1級との違い
- 独学で合格した筆者の勉強法
- おすすめの専門学校
全経上級は意味ない?
税理士試験の受験資格としてなら絶対に狙うべき
筆者と同じように税理士試験の受験資格がない方は必ず日商簿記1級と一緒に受験してください。
受験資格としてなら取ってしまえばどちらでも同じです。
時期が被ってないのでしっかりと対策して臨みましょう。
日商簿記1級と合わせて年4回の受験のチャンスがあるのは大きいですよ。
転職目的での全経上級を目指すのは微妙
転職のための資格としては全経上級は弱いです。
簿記の資格に詳しい会計事務所の所長でも全経上級は知らない場合があります。
実際に筆者の事務所の所長は「へー、そんな資格あるんだねぇ」ぐらいの感じでしたw
転職目的なら日商簿記1級を取りましょう。
一般企業への転職なら日商簿記1級は税理士試験の簿記論・財務諸表論より評価が高いです。
全経上級の難易度
理論は全経上級のほうが難しい
知名度の低い全経上級ですが、難易度は日商簿記1級と同程度です。
全経上級の範囲を理解していれば上場企業の経理も問題ありません。
会計学の理論は全経上級のほうが難しいぐらいです。
全経上級は受かりやすい
「どっちが受かりやすいか?」と言われれば個人的には全経上級でしょう。
直近の合格率も全経上級の方が高めですし、問題も素直な問題が多い印象です。
全経簿記上級 | 第205回(R4/2/20施行) | 第207回(R4/7/10施行) | 第209回(R5/2/19施行) |
受験申込者(人) | 2,763 | 2,390 | 2,408 |
実受験者(人) | 2,212 | 1,964 | 2,018 |
合格者(人) | 309 | 250 | 275 |
合格率(%) | 13.97 | 12.73 | 13.63 |
日商簿記1級 | 第161回(R4/6/12施行) | 第162回(R4/11/20施行) | 第164回(R5/6/11施行) |
受験申込者(人) | 11,002 | 12,286 | 11,468 |
実受験者(人) | 8,918 | 9,828 | 9,295 |
合格者(人) | 902 | 1,027 | 1,164 |
合格率(%) | 10.1 | 10.4 | 12.5 |
出典:日本商工会議所
全経上級と日商簿記1級の違い
計算の範囲は同じ
計算の範囲はほぼ日商簿記1級と同じです。
出題傾向が若干違うので筆者はネットスクールの教材で補完していました。
今は販売してないようです。
理論の出題傾向
最大の違いは会計学の理論です。
出題傾向が違うので、理論の記述対策をしましょう。
全経上級の勉強時間
全経上級は日商簿記2級レベルからだと500から1,000時間は勉強しないと合格レベルには届きません。
日商簿記1級と並行して受験するなら大幅に時間を短縮できます。
計算で日商簿記1級合格レベルなら、理論と過去問対策のみで1〜2ヶ月で合格可能。
日商簿記1級の滑り止め的な受験も全然ありです。
独学で合格した筆者の勉強方法
過去問メインの勉強
スッキリわかるシリーズとネットスクールの全経上級テキストでインプットしたら、ひたすら過去問演習をしてました。
日商簿記1級の勉強をしていれば全経上級は過去問だけで合格できます。
全経上級も基本問題を落とさないことが最重要。
わからない問題は解かなくても合格できます。
むしろ解いてはいけません。
あわせて読みたい
全経上級の理論対策
現在は全経上級専用のテキストは出回っていないみたいですね。
検索しても出てこないのでネットスクールさんに問い合わせてみました。
全経上級に力を入れていたネットスクールで専用教材がないとのこと。
そりゃ見つからないはずです。
基本は日商簿記1級の教材を使いながら理論は全経上級対応の理論教材で補うのがいいでしょう。
全経上級おすすめの専門学校
簿記1級の専門学校は低価格なスタディングをおすすめします。
まとめ
超マイナー資格でかわいそうな全経上級について解説してきました。
ワイが受験したときは会場の全受験者は2人でしたw
転職市場では日商簿記1級の評価が圧倒的です。
全経上級は税理士試験の財務諸表論の対策にもなるので、個人的にはいい資格だと思いますけどね。
参考になれば幸いです。