簿記2級までは独学で合格できたけど、簿記1級も独学でいける?
そう思って挑戦したものの、「無理ゲーすぎる」「やめとけばよかった」と後悔する人は少なくありません。
合格率10%前後という厳しい試験を、サポートなしで突破するのは極めて困難です。
本記事では、簿記1級独学の落とし穴と挫折の理由を解説し、効率的に合格するための方法も紹介します。

講座を検討中の方は、先に簿記1級講座比較記事もチェックしてみてください。
簿記1級を独学で成功させる意義

簿記1級とは?その価値と必要性
簿記1級は日商簿記の最上位資格であり、税理士試験の受験資格にも直結します。
経理・会計分野での評価が高く、就職・転職・昇進で大きな武器になります。
独学での取得を目指す理由
「費用を抑えたい」「自分のペースで勉強したい」といった理由から独学を考える人もいます。
しかし実際には教材費・過去問・模試代などで数万円はかかり、講座との差はほとんどありません。
簿記1級が人生を変える瞬間
簿記1級合格で大手企業の経理や会計事務所への就職が有利になる、資格手当がついて年収が上がるなど、キャリアの転機になるケースも多くあります。

簿記1級は人生を変える力がある資格。
簿記1級独学は本当に無理なのか?

合格率から見る簿記1級の難易度
簿記1級の直近10回の合格率は平均11.7%。
高いときでも16.8%(2023年11月)、低いときは7.9%(2021年2月)まで落ち込んでいます。
常に10%前後の水準で推移しており、「狭き門」であることが数字からも明らかです。
回 | 実施日 | 合格率 |
---|---|---|
170 | 2025.6.8 | 14.0% |
168 | 2024.11.17 | 15.1% |
167 | 2024.6.9 | 10.5% |
165 | 2023.11.19 | 16.8% |
164 | 2023.6.11 | 12.5% |
162 | 2022.11.20 | 10.4% |
161 | 2022.6.12 | 10.1% |
159 | 2021.11.21 | 10.2% |
158 | 2021.6.13 | 9.8% |
157 | 2021.2.28 | 7.9% |
平均(直近10回) | - | 11.7% |
受験者の多くは大手専門学校や通信講座で学習している人達。
その中での10%台ですから、独学合格のハードルはさらに高いと言えます。

簿記1級は会計士受験生や税理士受験生も腕試しで受験します。
受験生のレベルが2級までとは段違い。
受験者の声:「やめとけ」と言われる理由
SNSや口コミを見ても「1級の独学は無理」「効率が悪い」という声が目立ちます。
実際に合格率のデータと照らしても、独学は極めて厳しいというリアルな現実が浮かび上がります。
独学の限界とサポートの必要性
簿記1級は「過去問演習だけ」では到底カバーできません。
合格者の多くは講義で体系的に理解し、添削や答練で弱点を補強しています。
独学では理解に時間がかかりすぎたり、誤った学習法で挫折してしまうリスクも高いです。
効率的に合格を目指すなら講座のサポートが実質必須といえるでしょう。

スクール利用でインプット時間を短くして、アウトプットを重視するのが大事。
講座なしで合格を狙う場合のリスクと対策

リスク① 学習範囲が膨大すぎる
簿記1級は出題範囲が広く、独学では「どこまで学習すればよいか」の線引きが難しくなりがちです。
市販教材だけでは重要度の取捨選択がしづらく、学習時間が膨らむリスクがあります。
対策:市販テキストは「網羅型」よりも合格に必要な範囲を凝縮したタイプを選び、過去問と組み合わせて反復することで効率化。
リスク② 理論問題でつまずきやすい
近年は連結会計や企業結合などの高度な理論が頻出で、丸暗記では対応しづらい構造になっています。
理解が浅いと応用問題で失点し、足切りに抵触する危険があります。
対策:過去問は「暗記」ではなく背景の理解を軸に繰り返し、必要に応じて解説書や動画講義などの補助教材で論点の土台を固める。

リスク③ 勉強時間を確保できない
簿記1級の学習目安は約1,000時間。
学生で半年、社会人で1年計画が現実的ですが、独学でこの時間を安定確保するのは困難です。
対策:週単位のスケジュールに分解し、通勤や隙間時間を活用。学習記録アプリ等で進捗を可視化し、習慣化を促進。
結論:独学は可能だが負担が大きい
工夫次第で独学合格は不可能ではありませんが、上記のようにリスクと負担は非常に大きいのが実情です。
直近10回の合格率は平均11.7%で推移しており、多くの受験生は講座等のサポートを活用しています。

効率と継続性を重視するなら、スクールの活用を前向きに検討しましょう。
独学合格者の体験から見えた現実

独学で合格した体験談
筆者自身、10年前に独学で簿記1級に合格しました。
働きながら毎日「昼30分+夜3時間」の勉強時間を確保。
基本問題を徹底的に繰り返し、過去問は最低3回転以上こなしました。
独学のメリットは費用がかからない点ですが、その代わりに情報不足やモチベーション低下に何度も苦しみました。

1級は「簡単な問題を確実に正答すること」が大事。
独学の限界を感じた瞬間
連結会計や企業結合といった論点は、市販テキストだけでは理解が追いつかず、何度も挫折しかけました。
勉強範囲の優先順位を自分で判断しなければならないため、効率が悪く、時間のロスも多かったと感じます。
今なら講座を選ぶ理由
当時は「独学でやるしかない」と思って突き進みましたが、今振り返ると講座を利用した方が確実に早く、ラクに合格できたと断言できます。
独学は可能ですが極めて少数派であり、効率・再現性の面では講座に軍配が上がります。
これから簿記1級を目指す方には、筆者のように無理に独学で遠回りするのではなく、最初から講座を利用することを強くおすすめします。

当時はブラック企業勤務で本当にお金がなかったので、やむを得ず独学を選びました。
【通信講座の必要性】10年前と今の違い

昔はTACや大原といった大手校しかなく、独学との差は数十万円でした。
しかし今はCPAラーニングやスタディングといった格安講座が普及。
独学との差はほとんどありません。

CPAラーニングは簿記1級を無料で学べる画期的な講座。独学と比べても圧倒的に効率的です。
スタディングはスキマ時間を使って勉強できるため、忙しい社会人に最適。コスパも良く人気の高い講座です。
独学と通信講座の費用比較
独学 | 通信講座 | |
---|---|---|
テキスト代 | 2〜3万円 | 受講料に含まれる |
過去問題集 | 5,000円程度 | 受講料に含まれる |
模試・答練 | 1回3,000〜5,000円 | 受講料に含まれる |
総額 | 3〜4万円+模試代 | CPAラーニングなら0円、スタディングなら6〜8万円程度 |

スタディングなら教育訓練給付金も使えるので受講料の20%は戻ってきます。
【結論】簿記1級独学に挑戦するかどうか

簿記1級は合格率が常に10%前後と難関で、独学合格は極めて少数派。
「独学でも合格できるか?」と聞かれれば、可能性はゼロではありません。
しかし再現性が低く、挫折するリスクは非常に高いのが現実です。
自分の状況に応じた判断基準
- 学生で時間が豊富 → 独学に挑戦する余地あり、ただし効率は悪い
- 社会人で仕事や家庭と両立 → 講座の利用が最も効率的
- 短期合格を目指す → 添削や答練がある講座一択
自分の置かれた環境を冷静に見極め、無理のない方法を選ぶことが合格への近道です。
最短で合格するなら通信講座が王道
独学は可能ですが、効率性や再現性を考えるとリスクが大きいのも事実。
講座利用なら体系的なカリキュラム・添削指導・模試・質問サポートが揃っており、独学に比べて大幅に合格可能性を高められます。

具体的にどの講座を選ぶべきかは、下記の記事で主要校を徹底比較しています。
自分の学習スタイルに合った講座を見つけてください。