私のように中卒で税理士を目指す場合は受験資格が問題になります。
「税理士事務所などに2年以上勤務する」というのは会計業界に転職しないと不可能です。
そもそも中卒·未経験では転職自体が厳しいですよね。
個人的には実務要件を満たすよりすぐに日商簿記1級を目指すことをおすすめします。
私もそうしました。
この記事はこんな方におすすめです。
- 税理士試験の受験資格が無い方
- 日商簿記1級の価値が知りたい方
日商簿記1級の力は想像以上に凄い
税理士試験を受けるには一定の条件を満たさなければ受験できません。

(国税庁HPより引用)
私のように中卒で会計事務所未経験で学歴・職歴の条件も満たさない場合は自然と日商簿記1級又は全経簿記上級を目指すことになります。
よく税理士試験関係のブログでは「日商簿記1級なんて無意味」とか「税理士を目指すには必要ない」などとありますが、私はそんなことないと思いますよ。
実際私も日商簿記1級取得後ハローワークで「絶対に転職できる」と言われましたし、その後面接1社目で採用されています。
簿記1級は転職活動を行う上で相当な破壊力があります。
全経簿記上級は履歴書的には評価は下がりますが受験資格のためなら一緒です。
2つ合わせて年4回受験チャンスがあります、両方受験しましょう。
簿記1級は簿記論の範囲のほとんどをカバーする

日商簿記1級は税理士試験の簿記論と学習範囲が被ります。
ですから日商簿記1級で受験資格を得た場合、簿記論に関しては相当楽です。
私は簿記論は4回受けてやっと合格しましたが(恥
働きながら簿財同時受講でしたがストレスなく消化できました。
簿記論なら専門学校を利用せずに総合問題を回すだけでもいけるはずです。
会計事務所の事務員や大学生で本気で受験している人は意外と少ない

受験資格がない場合まず日商簿記1級を取り、税理士試験の科目合格をしてから会計事務所に転職すると考えている方が多いでしょう。
会計業界を知らないあなたに1つ伝えておきます。
あなたが思っているより税理士試験を本気で受験をしている人は少ないです。
毎年試験会場でボーッとしてるだけの人とかけっこういますよw
受験会場に1度でも行けばわかりますが2時間の時間いっぱい解き続けている人は少ないです。
つまり合格レベルに達してないまま受験している人が相当数いるということです。
対して日商簿記1級合格した方ならそれだけで簿記論は合格レベルに達しています。
財務諸表論は表示科目と理論対策をすれば計算はほぼやらなくても大丈夫です。
あなたが想像するより受験生レベルは高くありません。
日商簿記1級で税理士試験への適正度をイメージする

日商簿記1級は合格率10%難関資格です。
そしてその中身は税理士試験と同じ相対試験です。
つまり公式には70点以上で合格とされていますが実際には上位10%が受かる試験です。
上位10%が50点なら70点に達していなくても合格になります。
この感覚は日商簿記2級までも資格試験では体験できません、絶対評価の試験ですから。
上位10%に入るために何をするべきか自然と調べるようになるでしょう。
さらにおおよそ日商簿記1級までの合格時間を1000時間、税理士試験官報合格まで5000時間とすると。
簿記1級取得までのかかった期間✖️5=官報合格までの期間と目安をたてる事が出来ます。
1年で取得したら税理士試験は約5年かかるでしょう。
半年でなら約3年です。
感覚的にこのぐらいで間違いではないかなと。
もちろん予定通りにはいきませんし、日商簿記1級取得まで全力で勉強したペースを3〜5年維持できればの話ですが。
日商簿記1級大変です、難しいです。
もしあなたがこんな勉強あと5年も続けられないと思うなら税理士試験はやめておきましょう。
日商簿記1級でも転職はできます、今の環境を変えられます。
へたに簿財を受験して科目合格して税法で撤退する人が山ほどいるのが税理士試験です。
最後までやり切る覚悟がない人には絶対おすすめしません。
工業簿記と原価計算は実務で意外と役に立つ

税理士事務所の仕事は税金を計算するだけではありません。
社長の意思決定のお手伝いをしたり、損益分岐点を説明したり。
帳簿作成には関係ありませんが案外お客さんに求められるのはこういった部分だったりします。
たしかに税理士試験では不要な工業簿記・原価計算ですが会計のスペシャリストを名乗るなら私は知っておきべき考え方だと思いますよ。
終わり